姉妹の結婚式に気合いが入りすぎる
3つ下の妹も昨年結婚し、今年の3月に結婚式をする。
去年からうちの家族は、私の結婚式をする時にはまるでなかった団結と興奮で準備を進めてきた。
特に怪しいのは兄貴だ。
33才未婚の兄は生粋のヲタク気質を今の今まで貫いているが、
最近はもっぱら作曲に目覚めて、アパートに籠もって曲をつくっては初音ミクに歌わせたり、自分で福山みたいに歌ったりしてそれを家族ラインに次々アップしてくる。
コワい。
そんなハイな彼が突然、妹の結婚式には自分が曲をつくり、家族全員で歌いそれを式で披露すると言い出した。
コワすぎる。
とりあえず他に誰も言う人がいないので、私たちはホスト側だということを説明し、新婦親族がでしゃばるのはあんまり素敵じゃないわよ?といったら、じゃあレコーディングして音源を夫婦の紹介ビデオの裏で流してもらうんだという。
妹はめちゃくちゃ喜んだが、私はなんだかザワザワした。
予感的中で、私にまず歌詞を作ってくれという。
なんならフィーリングで曲も作ってくれれば俺は編曲してやるという。やはりか…
ただ私は大人になった。
昔一緒にバンドやってた連中と曲をつくり歌詞をつけた。
確かにおこもりしてるだけあって編曲後の完成曲は壮大な家族ソングにはなっていた。
とにかくみんなよく働く。
友人たちも必死だし、家族も必死に妹の結婚式に奔走している。
これは人徳といわずしてなんと呼ぶ。
妹は本当によく当たる。
福引きもチケットもだいたい当たる。
私は当たらないが、妹に頼むとだいたい当たる。
来月のバンプのライブも当たった。
当たったが、娘たちをみていてもらう義母に用が出来て参加が難しくなったので妹夫婦に譲るよと言ったら、妹夫婦がうちで娘たちの面倒をみてくれるという。
なんという包容力。
コワい。
相手の為にがんばりたくなっちゃう相手ってのはものすごい熱源だよな~と実感。
とにかくオフはオタクだけど、仕事中は中国の富裕層みたいにギラつく33才の兄が残りそうなので、だれか人生かけて構ってやってくんないかなぁ…
そういう私もフラワーガールたちのために夜なべしてベストなドレスやら花冠を作ってにやついてる。
妹がいいやつなんだよなぁ…